目次
@ 2003年5月保護記(猫編)
A 2003年7月保護記(ハト編)
B 2004年6月保護記(野鳥編)
C 2007年8月保護記(ツバメ編)
@2003年5月保護記(猫編)
7月11日私の知人(猫を一緒に保護した子)が私の家に遊びに来る途中で電車のホームのベンチ上にハトのヒナがいると、電話が入り知人は駅員などに相談してなんとかしてあげてくれないかと頼むものの相手にされず、その後なんとかお願いし駅員室に保護してもらうが餌もないし心配になり私たちが引き取ることに。私はダンボールと軍手を持って友達がいる駅のホームへと向かった。そのダンボールに入れて我が家へ。インターネットでいろいろ調べてみるがハトの雛は自分で餌を食べられなくピジョンミルクと言うものを母鳥が口移しであげるしかない。さすがにそれは無理なのでなんとかピンセットで餌を食べさせようとするがなかなかうまくいかなかった。とりあえず鳩の餌とインコの餌を混ぜお湯でふやかしたものをおいておいた。雛といっても結構大きい子だったので次の日の朝自分で食べてくれた。この子がうちにいる間は「ポッポ」ちゃんと呼ぶことにする。 | |
最初はダンボールのなかにワラを敷きその上に寝床とした籠を置いた。その後はダンボールを細工してなかが見えるように網で窓を作ってあげた。まだ飛ぶことも出来ないのでこの巣箱の中でおとなしく過ごしていた。ご飯も問題なく食べてくれた。ウンチのしっかりして、健康には問題ないかと安心した。 | |
やはり鳩なのでこのまま家にいるより自然界で自由に育ってもらったほうが良いので家の中で少し放してリハビリを続ける。確実に飛ぶ事は出来ないかと思うが羽を広げて高いところに行こうとはしている。リハビリをしたあと、リハビリのステップアップを試みる。大きな公園の鳩がいるところに連れて行ってみた。まず他の鳩に餌をまき、そこにこのポッポちゃんを放して外で餌を食べる練習をさせる。しかしまだ慣れていないようで「ピーピー」鳴きながら(鳩のヒナはピーピー小鳥のように鳴くんです)他の鳩の跡をくっついて行こうとするだけだ。とりあえず今日のリハビリは終了。ダンボールに入れてうちに帰った。このリハビリを1日おきに続けた。 | |
やっとなんとか飛べる鳩に近づいてきた。電気の傘にまで飛ぶことが出来た。そろそろ大丈夫かと自然界で生活していく日が近づいてくる。 | |
いつもの公園には今日もお友達がいっぱいいた。いつもやってた通りにリハビリをする。餌を食べた後、鳩たちはいっせいに飛び立った。何羽かは公園の公衆トイレの上に、するとポッポも一緒にトイレの上にと飛び立った。「ポッポが飛べた!」なんだかうれしくてたまらなかった。ポッポなら仲間ともうまくやっていけそうだし、これから仲間にいろんなことを教わってほしいと願った。家に帰ってポッポ写真を見ていた頃だった。夜になって急に大雨が降ってきた。土砂降りの雨だった。ポッポは雨にあたるのなんて初めてだし寝床も自分で探さなくてはいけないし、どうしているのか不安でしょうがなかった。 | |
翌日、やはり私の心配性のクセがでて見に行ってしまった。公園を探したが姿はなく・・・・・。近くの公園を4件くらい見に行ったがいなかった。最後の公園と思い、その公園を散策。餌をまいてみた。そしたらなんとその中にポッポがいた!足輪をはめて放したためすぐにわかった!良かった!昨日の雨はがんばってしのげたんだ〜!もう大丈夫!私の心配が吹っ飛んだ!2年たった今もポッポはどこかで元気にやっていてくれてるだろう。 |
自宅のベランダに置いてあるエアコンの室外機の後ろに何かいるのを発見!どうやら屋根で産まれた鳥のヒナが落ちてしまったようだ。ビックリしているようで触っても動かない。とりあえず保護した。うちのベランダの上空には親鳥が心配そうに旋回している。ヒナは虫かごに入れるが固まったまま動かない。父親が休みのため家にいたため2人で屋根裏に戻す作業にかかる。 | |
屋根に登ってみると間違いなく巣になっていた。このヒナを戻した後再度また落ちないようにダンボールを切って屋根の部分に転落防止壁を設置。その間も親鳥は心配そうに上空を旋回。あまり時間がかかると警戒をし親鳥が巣に戻ってこなくなること困るので作業はさっさと終わらせた。防止壁を付けたあとヒナを戻すと、固まっていたヒナが猛ダッシュで奥に入っていった。その後親鳥も問題なく巣に戻り子育てをしてくれていた。数日後、ヒナ、親共に巣立っていった。 |
2007年8月4日、巣から落ちている3匹のツバメのヒナを父親が発見した。母鳥の姿はなく、かなり弱っていた様子だったらしい。私に連絡が入り、保護して自宅に持ち帰るとのことだった。発見して自宅に帰るまでの道のりは30分。その間車中で2匹は息を引き取ってしまった。 しかし、一番大きかったヒナだけはまだ、生きている。急いで鳥屋に鳥用の虫(ミルワーム)をかってピンセットであげてみるが食べない。 しかし、ネットで調べてみると、無理やりでもいいから口を開けさせて喉のほうまで押し込めば食べるようになると書いてあったので父親にアドバイスして試させてみる。 すると、餌だと認識して食べてくれるようになった。 |
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その後はピンセットを口元まで運ぶと自分から口を開けるようになった。 保護した地名が「晴」という漢字が付く場所だったので、この子を「晴ちゃん」と呼ぶことにした。 |
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栄養不足もあるので、すり餌も混ぜてあげることにした | |
8月11日 保護してから1週間後 あっという間に羽が生えそろい立派なツバメの姿になってきた。バタバタ羽をするので、念のためカゴを作ってその中で生活させることとした。 飛ぶにはまだ、早いみたい。 |
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顔つきもしっかりしてきました。 | |
かなり人間にもなれてしまいました。 野生界で生きていくにはあまりよいことではないですが。 まったく、人間におびえません。 手を出せば乗ってきます。 なんだか可愛くなってきてしまいますね |
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寝床も用意。ちゃんと中に入って寝ます | |
しばらく、飛ぶ練習と思い、家の中で放してあげたりしました。パソコンのモニターにつかまったり、いろいろ冒険してました | |
だんだん、野生界にかえる準備をしなくてはいけません。そのためには、野生界に返す、時期と栄養のこと。 野鳥保護センターに念のため電話して、状況を説明し、アドバイスをもらった。家の中で飛べるくらいなら、しっかり栄養をつけて1週間後くらいには放鳥して良いでしょうとの事。あとは、ビタミンをしっかりとることと、ミルワームだけでは栄養不足なので、トンボなどを捕まえて与えてくださいと言われた。 晴ちゃんのためを思い、虫かごをもってトンボを捕まえに行った。20匹ほどとれた。晴ちゃんに与えてみると、喜んで食べる食べる。栄養源はこれでバッチリかな。 |
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8月19日 保護してから約2週間後、晴ちゃんを野生界に戻すことになりました。自宅から車で2時間くらい走ったところの田舎に、ツバメがたくさんいるところを知っていたので、そこまで行きました |
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カゴを開けると、あっという間に羽を広げて大空に飛んでいきました。仲間のツバメもいて安心です。 秋前にはどこか暖かい国に渡っていくんでしょうね。 |
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こんな大自然のかなで晴ちゃんはしばらく、自分で餌を捕る練習をするんでしょうね | |
仲間もいて安心です。がんばって立派な渡り鳥になってください。 |